思い返してみるととてつもなく永い夏だった気がする。
85年の夏、私は同大水泳部に入部していた。
初めての寮生活、初めての多人数の練習、チームでの試合、なにもかもが新鮮だった。
特に、体育会学生の最大のイベントである日本学生選手権インカレ、これには正直参った。
完全に魅せられてしまった。
それまで、記録の事しか頭に無かった私が水泳に対する別の意義を見い出せる試合だった。
その頃、同大水泳部は三強と呼ばれ、日本一も十分狙える位置に付けていた。
本番まで数カ月前からの合宿にも良い感触を掴み試合に臨んだ。
今、思い出しても髪の毛が逆立つような感覚がよみがえる。
リレーなどはメンバー全員が目を合わさない、お互い言葉を交わさない、
同じ場所にいない、決して仲が悪い訳では無い、
メンバー全員が自分の責任を果たそうとしている時間だった。
それはレース直前になっても変わらない、涙が止まらない、でも頭は澄んでいる、
鼓動も落ち着いている、汗も止まっている、何も聞こえない、
水面だけが青く静かに僕らを待っていた・・・終わった後は全員が泣いた、称えあった。
もう同じ種類の感動は味わえ無いのかも知れない。
しかし、今でもいつでも集まる当時からの仲間がいる、
僕らは会うといつも言う「あん時は、しんどかった、たのしかった」と。
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